認知の歪みという表現をここ2〜3年で頻繁に目にするようになったが、逆に、歪んでいない認知など存在するのだろうか。典型的な煽り記事の型、情報に惑わされている時の心理状態、エコーチェンバーの和らげ方を習得することは知的免疫力にはなる。その上で、明らかにコモンセンスから外れた考えと、趣味の範囲内の選好の間の濃淡や振れ幅はあるとしても、あらゆる偏見から脱した認知が存在するという前提を置くのがやや危うい。そこに到達していると自負するような状態にこそ、理性信仰という認知のテンプレートが影を潜めているのだから。
2026-05-18